改修日記
新しい場所となる小さな小屋は
大きな大きなクスノキの根元にあり
まるでツリーハウスのように
クスノキの根っこにひっかかって
ゆがんで立っている。
小屋に窓をつけるために
大工さんが水平に窓枠をはめると
小屋がどれくらいゆがんでいるかがわかる。
ゆがみをなおすために
手間と時間とお金をかけて
小屋を強制的に水平にすることも可能だけど
そもそも
地球はまるいのに
水平とかまっすぐとか平行とか
なんのために必要なの?
そんなふうにおもったら
あとからここで、小さな喫茶店させてもらうわたしらが
そんなクスノキの根っこを否定するようなこと
できんなあと考えるわけで
ゆがみはゆがみのままで
いい感じにおいとくことになりました。
モルタル仕上げの床には
さいごの乾きかけのころに
猫ちゃんらしき足あとが。
だんなが「神さまが見にきたんかもしれんけん、
(そのまま)おいとったほうがええよ」というので
それもそのままで。
なんて大らかな建物でしょう。
ますますここが大すきになりました。